イタリアワイン

イタリアは生産量、輸出量ともフランスとトップ争いをしているほどのワイン王国です。
温暖な地中海性気候に恵まれたイタリアでは国土のほぼ全域でぶどうが栽培されています。
南北に細長い地形のため気候・風土は変化に富み、品質も生産されるワインのタイプも
世界に類をみないほどの多彩なものです。
またワイン造りの歴史も古いです。
20州すべてでワインは生産されています。DOCG、DOCの産地としてもよく知られている北部のピエモンテ、ヴェネト、中部のトスカーナの3州です。ピエモンテは国内屈指の赤ワインの産地で、イタリアワインの王様バローロ、バルバレスコがあります。また甘い発泡性のワインのアスティ・スプマンテや白ワインのカーヴィも有名です。
ヴェネト州では高品質のワインを作り出しています。代表的なのは白のソアーヴェ、バルドリーノがよく知られています。
トスカーナ州ではブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、キアンティなどが作られています。

ワインの格付け

ワインの個性はぶどうの品種、育つ土壌、栽培方法、気候、収獲時期、製造法、貯蔵法などによって決まります。そのため、ワインの個性を明確にし、品質を保つには規制も必要になります。そこで作られたのが1935年にフランスでできたワイン法。なかでも重要なのが格付けです。原産地統制名称ワイン(AOC)など、頻出の基準となり、有名産地を偽った偽造を防ぎ、伝統や品質を守る効果があります。これに引き続き、ヨーロッパ連合(EU)もワイン法を制定しました。

といっても格付けはワインのランク付けとは違います。もちろん特級、1級という分類もなされていますが、上級でないから安酒とも限りません。

各国の格付け

フランスの格付け

フランスでは指定地域優良ワインをさらにAOC(Appellation d’Origine Controlee)とAOVDQS(appellation d’Origine Vins Delimites de Qualite Superieure)に分類しています。

原産地は地方名、地区名、村名、畑名と細分化されており、地域が狭くなるほど格付けが上がります。最小単位の畑名を名乗れるワインは最も高い格付けになります。有名なロマネ・コンティも実はブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ地区ヴォーヌ・ロマネ村ロマネ・コンティ畑の畑名ワインなのです。

現在AOCワインは約400あり、その多くが日本に輸入されています。なお、AOVDQは原産地名称上質指定ワインのことでAOCより規制はややゆるいです。一方テーブルワインはVin de PaysとVin de Tableに分かれます。Vin de Paysはその地域の特徴を備えた地ワインのこと、Vin de Tableは異なる地域のワインをブレンドしたワインのことです。

 

イタリアの格付け

イタリアでは指定地域優良ワインはDOCGとDOCに分かれます。DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)は保証付き原産地統制名称、DOC(Denominazione di Origine Controllata)は原産地統制名称と訳されフランスのAOCにあたる高級ワインです。DOCの方が規制はゆるいです。

 

ドイツワインの格付け

ドイツワインはドイツ国内のワイン法によってQualitatswein(十分な熟成、または完熟、超完熟のぶどうから作られるワイン)とTafelwein(普通の成熟度のぶどうから作られるテーブルワイン)

 

スペイン・ポルトガルの格付け

フランスのAOCに相当するDOとテーブルワインのVino de Mesaの2つのカテゴリーがあります。

カルフォリニアワインの格付け

アメリカのワインは、その9割がカリフォリニア州で作られています。国内のワイン法によって定められている格付けはVarietal WineとGeneric Wineの二つ。Varietal Wineはブドウの品種名や産地の州名、郡名などを表示したワイン。Generic Wineは品種名を表示しないブレンドワインを意味します。

ワインの製造方法

ワインの製造方法

赤・白・ロゼといったワインの色の違いや、発泡酒ワインの種類の違いは、製造方法の違いによります。また製造方法は地域や生産者によっても微妙にことなります。

 

赤ワインの製造方法

1 破砕・除梗

収獲した赤ワイン用の黒ぶどうを砕き(破砕)、果梗だけを取り除く   (除梗)

2 主発酵

破砕・除梗したぶどうの、果実・果皮・種をタンクに入れ、酵母を加えます。酵母の働きによってぶどう果汁の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解し、発酵が始まります。

3 かもし

発酵がはじまって5~6日すると、果皮から赤い色素のアントシアニンが、種から渋みの主成分であるタンニンが出てきます。この過程をかもしといいます。ゆっくり熟成するタイプのワインをつくるときはかもしの期間を長くし、反対に早飲みするタイプのワインをつくるときはかもし期間を短くします。

4 圧搾

発酵が終わったら、ワイン液を別のタンクに移し、あとに残った果皮・種を圧搾機にかけて最後の一滴まで搾り取ります。通常この圧搾は数回行われ、最初の搾り汁はワイン液に戻します。

5 マロラクティック発酵

主に発酵に対して後発酵ともいいます。原料の生鮮ぶどうから移行したリンゴ酸をまろやかな乳酸に帰る過程です。ワイン液中の乳酸菌のの働きによってリンゴ酸が乳酸と炭酸ガスに分解し、乳酸発酵します。

6 熟成

発酵を終えたワインを樽またはタンクに移し替え、専用貯蔵庫で1~2年熟成させます。

7 澱引き

発酵が終わったばかりのワインは、澱と呼ばれる浮遊物によって濁ってきます。澱は死んだ酵母のたんぱく質が分解して固形化したものです。澱はやがて沈殿するのでこのを取り除くため、定期的に上澄みだけを別の樽に移し替えます。

8 清澄

さらにワインを透明にするために、ワイの中の酸やタンニンと結合して凝固する働きにある清澄剤(赤ワインの場合は卵白)を入れることもあります。

9 濾過・瓶詰め

ワインを樽からだして濾過し、瓶に詰めます。早飲みするタイプはそのまま出荷しますが、熟成タイプのワインは貯蔵庫に寝かせ、さらに熟成を続けます。

 

白ワインの製造方法

 

主に白のぶどうを使います。色素を含んだ果皮や、タンニンン(渋み)のものとのなる種を必要としないので、かもし期間はいりません。破砕・除梗の後すぐに圧搾機にかけ、果汁だけを抽出します。ぶどうの品種により破砕・除梗もせず、いきなり圧搾する場合もあります。

 

ロゼワインの製造方法

発酵までは赤ワインと同じです。かもしの途中、ほどよく色づいたところで圧搾し、発酵果果汁を取り出します。その後は白ワインと同じ方法で後発酵から瓶詰めへと移行し通常一年以内で出荷します。赤ワインと白ワインを混ぜてロゼワインを作ることはヨーロッパでは禁じられています。

 

スパークリングワインの製造方法

 

シャンパン方式

1 第一次発酵

非発泡性の通常の白ワインを作ります。何度も澱引きをして、完全な透明な原酒にしておきます。

2 ブレンド

異なる畑、異なるヴィンテージ、異なる生産年原酒をブレンドします。ブレンドの割合は各製造業者の最高機密でこれによって品質が決まります。

 

3 第二次発酵

ブレンドしたワインに少量のシャンパン用酵母入りリキュールを加え、瓶に詰めて発酵させます。このとき酵母の働きで糖が炭酸ガスとアルコールに変化し、樽の中にスパークリングワイン特有の泡が生まれます。そのあとも3~5年低温多湿の地下貯蔵庫に置き、十分熟成させます。

4 動瓶

第二次発酵では瓶内に澱が生じます。それを取り除くため、穴の開いた特殊な架台に瓶をさかさまにして入れ、毎日1/8ずつ瓶を回転させて澱を徐々に瓶口に集めていきます。

5 口抜き

澱の集まった瓶口をブライアンと呼ばれる塩化カルシュウム水溶液に漬けて氷結させ、コルク栓をぬく。瓶内のガス圧によって澱を含む氷塊が飛び出てきでます。

6 リキュール混入(ドサージュ)

口抜きで目減りした分を補うため、リキュール(古いワインに糖分を加えた糖液)を加えます。最後にコルクで栓をして針金で留めます。

 

 

シャルマ方式

第二次発酵を密閉タンクで行ってから瓶詰めする方法です。

ワインの産地 フランス シャンパーニュ地方

スパークリング・ワインとはワインに炭酸ガスが含まれ、飲み口をよくして、幸福な気分にさせてます。そのスパークリング・ワインのなかでもシャンパーニュ地方で作られ、しかも厳格な特定な製法(シャンパン方式)と特定の品種・特定の地域のぶどうを扱うものだけ、シャンパンと名乗ることができます。シャンパーニュ地方はパリ北東150Kmに位置し、フランスのワインの産地としては最も北にあります。年間平均気温10度、春の遅霜、不安定な気候など、ぶどう栽培にとっては不利な条件が多いが、伝統的な製法と厳重な品質管理によって、高品質のワインを生産しています。シャンパンとなのることができる許されたぶどうの品種は黒ぶどうのピノ・ノアール、ピノ・ムニエ、白ぶどうのシャルドネの3種のみです。また原酒となる白ワインの2/3が赤ワイン用の黒ぶどうからつくられており、これもシャンパンの特徴です。主な生産地はモンターニュ・ド・ランス、ヴァレー・ド・ラ・マルヌ、コート・デ・ブラン、バール・シュール・オーブの4地域です。

 

ラベル表示

シャンパンは異なる畑、異なるヴィンテージのワインをブレンドしてつくるため、ラベルのは原産地名ではなく製造業者の名前が表示されます。またヴィンテージも明記されません。シャンパンは製造過程の最後にドサージュ(リキュール添加)をしますが、混入するリキュールに含まれる甘庶糖の量によって、甘辛度が次の5段階に分かれラベルに表示されます。

Extra Brut 極辛口(無補糖)

Bruit          辛口

Extra Sec やや辛口

Sec    やや甘口

Demi Sec    甘口

Doux   極甘

 

シャンパンの種類

ヴィンテージ・シャンパン

ぶどうの作柄が特によかった年の原酒だけでつくられたもの。ミレジメ・シャンパンともいい、この場合はラベルにヴィンテージが表示されます。

ブラン・ド・ブラン

白ブドウのシャルドネ種のみで作られたシャンパンです。

口当たりがよく、食前酒向きです。

 

 

ワインの産地 フランス ロワール地方

ロワール川はフランス中央部を通って大西洋に流れていきます。全長1000Kmのフランスで最も長い川。その本流及び支流沿岸一帯が四大産地の一つのロワール地方です。温暖な気候に恵まれたこの付近一帯は、古城が点在する風光明媚な観光地としても有名です。白ワインが中心でフルーティーで早飲みタイプのものが多いです。

生産地は大きく4つに分かれます。

 

ナント地方

ぶどうの栽培地としては北にあるため、霜害に強いミュスカデ種をブルゴーニュから導入しました。フレッシュで口当たりのよい辛口白ワインを生産しています。

 

アンジュー、ソーニュール地域

生産量の半数以上をロゼワインが占め、なかでもグロロー種を主原料としたロゼ・ダンジューが有名です。またソニュール地区にはシュナン・ブラン種から作られる白ワインや発泡性ワインの人気が高い

 

トゥーレーヌ地域

ヴーヴレー、モンレイ両地区ではシュナン・ブラン種から良質の白ワインが作られている。また発泡性ワインのヴァン・ムスーも産出する。シノン村はロワールを代表する赤ワインの産地。カベルネ・フラン種から作られ、軽快な早飲みタイプである。

中央フランス地域

プイイ・フュメ地区、サンセール地区は、ソーヴィニヨン・ブラン種から作られる辛口の白ワインが有名

 

ワインの産地 フランス コート・デュ・ローヌ地方

フランス南東部、ローヌ川両岸に南北約200Kmにわたって広がるのが、コート・デュ・ローヌ地方です。ボルドーに次ぐフランス第2位のAOCワインの産地です。全体の95%が赤ワインです。

 

 

北部

狭い谷の急斜面にぶどう畑があり、太陽光を浴びた力強いタイプのワインが作られています。赤ワインはシラー1種。白ワインはヴィオニエ種を原料としたものが多いです。主な生産地は赤が、コート・ロティ地区、エルミタージュ地区、コルナス村など。白はコンデリュー村。

 

南部

谷が開け、皮の両岸に広がった石だらけの平地にぶどう畑が作られています。日照時間が長いためぶどうの糖度が増して、アルコール度数の高いワインができます。ほとんどが赤ワインですが、北部と違い数種から十数種を混醸して作られます。